二月

あとさきの傷つきを待つ思い入れ

間違いの鴉顔して湯を浴びる

かみさまのにっこりしてもきらず嫌い

殺気立つ夢のなかなるひと芝居

みな決めとなる静かな幕のつぶやき

買う当てもない癖に後生大事

挿絵を抜け出しみみっちい溜め息

どこにもある貌を向け臆病風邪

むしつた風の未熟さがまだ去らぬ

しっかりせいにこりともせず背が伸びて