七月

気弱さの頭脳を洗う世に習い

警める言葉拾って一夜ふた夜

老い同志小さきは旅いま掴み

行き違い交わるまでの時を持し

越えるみち痩せの気負いの見るまでに

志半ばか深き渕とせん

人間の声卓見に結ばせよ

いぎたなく二重奏してはばからず

枯れてゆく具わればみじめさは消え

老いの叱られる業転び出て