1996-05-01 五月 月々の句 傷つけばひとり寝床に甘えてくいく曲がりこらえ性なくただ堕ちるそれとなく遅れをとって回り舞台幌馬車は人を拾いつ星ちりばめ自らを打てば響きの閨深くあげつらうひとりぼっちのまだ覚めずこらしめのこそぐり何か虫がある遠去かる風景仲よしだったのに癒すべき闇に抱かれてゆく不逞せり合って互いのとがを拾い出す