十一月

黙らせた向こうの闇の息遣い

いぎたなく億にしびれてゆく狂い

陸続と言葉の嵐ゆるぎなく

遭難の寄り添う雪がきつすぎる

不埒とも埒とも聞かずいそしむ眸

一片の小舟明るき揺れを持つ

受ける者受けざるものの血を湧かし

孜々として倦まず諾否も名を負うよ

けなし合い越えては文化目指すとき

それぞれに達意の真価問うがごと