十月

長い道言葉とことば連れ添って

有無通じ合ういただきが見えてきた

浅からぬ縁みちびく齢の妙

連想の今更ながら呼び合って

うらぶれの小唄ひとつも覚えとこ

寝たきりの枕に宿る恵みの芽

足腰を鍛える知恵ぞどんと来い

朴念人出で逢う月に問われかけ

葛藤のほころびを縫うたくらまず

高鳴りをおぼえしむかしどんな色