七月

天然の無常ゆめゆめたくまざる

騒がないで果てを知る刻の静けさ

ぶんぶん唸る蜂と蜂それ見たことか

節ぶしの痛み素直に素直にまた貰う

句を選ぶ枕の鞘を洗つたから

足弱をためらわずこころ乗せてく

はずれない徽章ぐらいの心遣り

欠けてゆくすべてことわりに据わる

相見ての天馬に遅れかけたまで

積んだ宝の押しようを見せたがる