三月

願わくば枯淡の砦との調和

漏らしなくベッドトイレのひそやかに

頻尿にいそしむ真夜中の魔物

腕のリング貰った義理を果たすべく

神経痛の初顔か須叟をたしかめ

こなれゆく腹の動きの真の闇

それとなく微恙に尽くす歳の馴れ

年よりの権化へ待ちの大手ひろげ

物心の篤き流れの行きわたり

凡に始まり凡の鐘小じんまり