一月

あとやさきさても拒まぬ身づくろい

折れ曲がる道に念じてことなきや

窓越しの風景ゆくりなくも未熟

生きて生きて古式の芸にめぐり合い

姉の喪と竹馬の友の喪も抱いて

天変のむごき思いの日が暮れる

望みなきにしもあらでひと眠り

水も欲し火も欲しかかる闇に問う

夜が明けて救恤の手のひろげかた

耳の覚えあるごと言葉ふとよぎる