十二月

殊更に覚えめでたき人に逢う

思い出し笑いゆつくり時は過ぐ

生首のどすんと据わる実力派

先着順氷ととても仲よしだ

数ならぬ身のうつつ世のいとしさや

吉凶のさだめに落ちた逃げ口上

老幼の涯極まりしいのち添え

有終の美のなかに棲む大愚とか

慟哭の綴り方時代を越えて

古い背広願ってもない磊落に