1994-06-01 六月 月々の句 月光が洗う勝った手負けた足生きかたの違いどこから押してやろどっと仆れ稼ぎのうちの昼寝顔老人ホーム訪う安らぎと隔たりと現実を逃げ逆光すら遠くこんなにも静かな夜半にまた逢える断末魔階段の闇小刻みにぼけの座に就くべきもあれ道は道器用貧乏立ち直らせる風と共に人間ここに到って光のみ狙う