四月

収拾の逃げ場ひとつをさがす埒

先を争う群に狎れ通り雨

道草やいびき合わせて懇ろに

さっぱりとして喜びに逢えていた

ここに来て耳聡からずそれも真顔

果つべきを誰も見て来し夢として

大勢でくぐる隘路の愛想よく

願わしく衆愚のほてり孜々たるや

追悼に加わりやがて日が昏れる

おもかげを語る思いのまた濃くて