十二月

貰い酒ものの見事な仁侠で

正体の既にのけぞる修羅の舞い

拾う齢近き静夜のいつか雪

巣籠りの老いのくりごとあやにくや

もろく潰えてひたすらな合掌よ

年の瀬の重く軽くこだわって

ありていに行きつくがごとヘアの沙汰

背の高い真面目な億の咳払い

人は善なりと説く道横たわり

流水ただならずひとに訓えるか