六月

かばかりの先立つ思い鎮むとき

人の遅れをさげすまず細い雨

ほどほどに雌伏の翼洗うのか

疲れてる寝顔は闇に吸わせたく

開かんと言葉をひとつずつさがす

通暁の一面ひとのよさ軽く

みな愛に通ずる挿話かくまでに

ずっこけて仕事半分暇半分

それとなく老いの障りの憩いとよ

なまなまし奔馬と牛歩並んでる