八月

唸らせてばかり世の末足り得るや

ぷんぷんと金を匂わせ定めなき

祈らばやこの世ながらの明るさも

過去のいくつか呼び覚ますひびき持つ

夜更け句が生まれ小さき欠伸

惜敗にひたふるながらも葡萄熟れ

入歯はずし横顔眠れ老い豊か

  K印刷所、八十八周年を祝う
その仕事米寿人もまた安かれや

  信大出講
二世代のへだたり縮め講義する

静聴は嬉し生き甲斐また増える