五月

狛犬と会う朝だったわが挿話

深爪の遠いあの日が薄くなる

低唱のかく虐げてゆく雌伏

愚の道がほしくていつも独り言

蛇小へびぐんぐん伸びたがってるぞ

またごろり億をいたぶるよごれた手

災害の遥かその名と結び合う

志半ばをねらう目白押し

若き徒の焼身国を灼くがごと

他がなせる不意打ち生命への惧れ