二月

産みかけてキョトンと蒼い空だった

ひたすらに善意が泳ぐこぼればなし

水面下声なき声のおどろおどろ

生きべたの帽子とお辞儀する花と

対岸の互いに持てる鬼を捨て

長らえて真夜のいばりの義理堅や

軽減にあやかる老耄いそいそと

年寄りの事故重たげに記事埋まる

八十をひっさげ挑む小天下

願わくば涯て生かすべく目の高さ