十二月

人質のめぐりへめぐり着地せり

ひたすらに軽きいびきの甲斐性よ

よそながら億の戯れしげしげと

回復を蜜柑酸っぱくからかって

かぶりつく林檎正義の味方せよ

校正の生き神様が苦笑う

記事がのた打つ雪乞いと反逆と

長らえて不遜の慊いおぼろげに

処世感問われ放しの愚のしずく

堂々と老いに甘えのその際は