十月

生まれつき鶏冠の粋をここに蒐め

妬まれた本気見事に柘榴熟れ

その齢にして遅すぎた間を生かし

老いぼれに違いないけどいざやいざ

腸ののたうつ物の言いたげに

裸の王様の幻影で歩かない

逆縁の道に寄り添う手すさびよ

よそにして日の丸国家力づけ

大国の選り抜く技の鎧うとき

金増えた減った我慢の後ろつき