1990-09-01 九月 月々の句 硝煙の一歩手前の胴回り人質の寸時の喘ぎ思うだに手不足を嘆じるときの向こうずね巻き込もうとするひと声のうそ寒さ鳴く蟲と泣く虫の世に居合わせるお互いに遅れと気付く道を分けさよならは生きのたまゆらただ一度にらみ合い遠き谺のよい向きにとは知らず役立つ筋は別に映え満塁に空振りの座は出来過ぎる