1990-03-01 三月 月々の句 元号の伝習を秘め 折りたたむ括弧ない西暦が嗅ぐ二十一世紀名乗り出る血縁 国の春を生む党略を矯めて烽火のあきらかにもろもろのさだめのほかの たわむれかなまけものめいて独りの祈りとも去りがてに頬のほてりの あやにくやおだやかな噴煙 旅へ逃れ来て青春の悩み ためらい遅桜小天地得し沢蟹の濡れ合える