平成元年7月

人の振り見てから怯るややしばし

足萎えのことわりさすが蔵めおく

若き喪がつらくて骨のぽくり鳴る

まだ稼ぎ助くおのれが可愛いか

するすると挑む奈落の谺して

低落へ手を貸すドンか砂時計

もたもたとじりじりとさて絵にならず

たかくくるいよいよ喜劇への繋ぎ

攻防の殻はいまいましさを舐め

こわ持ての女の時代矢を番え