1988-04-25 四月 月々の句 もうすんだ話に緩むわが枕 おん身大切ぬくとくも小手かざし 脱け出して生ま身にいつか気づくとき 持ちかえしなおもこの世にかかずらう 遠くない道ゆるやかに満ちくるか 熱戦のドームを叩く雨の恣意 髭を立て髪の手入れの意志は問う ステッキと杖との違い修羅を縫い (上海列車事故) 思いきり哭くしのび泣く早春の闇 老いのいのち若きいのちの顔ならず