1987-12-25 十二月 月々の句 幾条の時雨帳幄に夢興す 狼煙継ぐ山の屯の息使い 色好みむんずととらえたる灯り なりふりは群を抜くべく鞘払う 莞爾たり濡れ手拭を現るる 女武者震い南瓜どっかと座り 神祇仏事宿らばいつか安まり来 抜け穴をぬっと雑兵童顔か 掌握は成らで颯々垣めぐらせ もろもろの末路具わる草鞋たち