1987-11-25 十一月 月々の句 ビニール袋の空き缶たちのうめき声 わくら葉の濃い黄まざまざひろがり来 盃の薬のうたを聴いてやる 頬冠り隠士折々くしやみして 一生一木小さきものの囁きよ 辛抱の強さと擬せし老来で 老少不定くせ球 見えぬ手にまかせ 限りある際にどよめくのは味方 有終の美に抱かれ羽は真白なる 生き合えて叙勲の友に便りする