六月

   朝まだき目覚めを得ての問わず語り


   とどめたき想いの底のいぶし銀


   ツンとする出会い頭のほんの芸


   凛々しかり一幕物と添寝する


   よしそれで通じなくとも並び合い


   大樹小樹調べ相享け熾んなる


   お互いに死のひらめきの真正直


   鶴の子よ亀の子よ汝が持つゆくえ


   足らざるを思い切る日の残り少な


   身の程の小さな旅が見えてきた