十二月

   松本のからだをゴッシゴッシと洗う


   嗜みの髭がきっちり発車する


   お神火よ馴染みの顔を待つ本気


   行き過ぎと蛮勇曝す面の皮


   象徴の現実に化しゆく薄毛


   増税と減税の間にかぶる泥


   稚な顔そのままの訃を重くする


   根果ててないない尽くし辿り着き


   苦しむか楽かぽつんとしおらしく


   どこか壊れかけ繕う気の運び