十一月

   ピリオドの打ち方神の手の震え


   結んで開いて大国の身づくろい


   空なるや無なるや未だ遊ばせず


   老い生きてさらに横とう枷と組む


   手も働き足も働き終えた枕


   ひらめきはにぶく枯淡のまばたきよ


   誰もいないあたりにいない休らうべき


   ほんとうの旅立ち道を覚えたか


   カレンダーきちんとむしる日を残し


   句が出来たできたうなずく夜を垂らし