十月

   礼節は秋のいましめのみならず


   威信地に堕つ仲間との飯を食う


   内外に国際感覚あぶり出し


   圧勝の空気枕がふと抜ける


   すすき穂のゆれ何げなく同じたり


   曲り角われを見つけた振りをする


   変わらない遊戯子供よ大人だって


   どうして楽になったかと眼を開ける


   多数おろおろと見せたくはない動悸


   眼前に先ず払うべき雲がある