七月

   三百の恣意矯め延べる手を問われ


   大型とミニの呉越の肩馴らし


   論評と実相の間で貰う鍵


   したたかに衆愚櫓さばく腰ゆらそ


   並ばせて離婚瞭らか黒子めく


   声ならぬ声いま逆光をとらえ


   横たわる無聊と違う自分らしく


   数ならぬ身のいとしさにくるまって


   ふとよぎる予感闇吸う蛾の狂い


   交す眸のやがてしじまを愛せねば