1986-07-25 七月 月々の句 三百の恣意矯め延べる手を問われ 大型とミニの呉越の肩馴らし 論評と実相の間で貰う鍵 したたかに衆愚櫓さばく腰ゆらそ 並ばせて離婚瞭らか黒子めく 声ならぬ声いま逆光をとらえ 横たわる無聊と違う自分らしく 数ならぬ身のいとしさにくるまって ふとよぎる予感闇吸う蛾の狂い 交す眸のやがてしじまを愛せねば