六月

   足の萎え朝の散歩に引き合わせ


   闇ながら女のふくみ笑いめく


   愁嘆のそこから走る稲妻


   屈辱のさまで反省磨くとき


   思い入れきしきしと鳴るねばり腰


   森林浴老いのはざまにつかまって


   名水に身をくねらせている酒よ


   サケマスのしびれきらしてまぎれ込み


   気の荒い前試合だけ視て戻り


   九十三法は土俵でこれでもか