1984-12-25 十二月 月々の句 男おんな尽きぬ小径を拾わねば 気遣ってくれる便りがいまの鞭 むしられる暦のうえの道草よ この世とのずれにうつろう風が吹く そう読めていた迂闊さに痛がって ほとぼりの覚めしを嫌う冬景色 常民の胸のバッジをいつも持つ 目覚め合う真夜のしじまの映し得て 蝶番狂うからだに言い含め 友の訃のしきり優しくなっていて