1984-05-25 五月 月々の句 めぐすりの冷たき覚え朝がある 父祖の地に背かぬとしを相覚え 健やかに老いのポスターにじり寄る 年寄りの膝こそばゆき相手欲し 来生そこそこ消えやすき夢ゆする 悠久のなかのまたたき火花せよ 高見山さてもまるごと目を肥やし オリンピックさびしがりやの背を見せて 不参加の友情という海いくつ 緑ふれあう街に来てまだねだり