1984-03-25 三月 月々の句 億万の倒産を聞く隔て過ぎ 倒産の下の生ま身の群がり束 弱小をあざけるごとく派手な落ち 飛ぶ鳥をおとせず小さき身の上よ 見限らずせつなきまでに流れゆく おどろおどろこの世を享けて問ううたぞ 老熟のはやき目覚めの律儀よな いつか別れの日は疎み老夫婦 老いも稼ぎにわたりあい陽の恵み 馴らされし老いの気負いの糧となる