十二月

   寒がりとシラケ合唱こだまする


   世代交替よそごとならず平手打ち


   田中票津々浦々の雪が舞う


   伯仲の意地をせっせと磨き上げ


   当落の味は他人がやっさもさ


   気の知れた仲の微恙のいつか過ぎ


   なだらかな丘と話して老いに足る


   美しい老いのかなたをさぐらねば


   乗り越える老いの深まりまかすとき


   はぐれ鳥冬はまさしく白となる