1983-10-25 十月 月々の句 一閃にまばたき億の出る手記 償いのありたき姿描くばかり 憂鬱を人からもらう日の憎さ かまきりをおのれ知るべき青さ濃く 熱っぽく重くひれ伏し呼び合うか 沈んでく国まのあたり虚構の図 捨てる笑いは入歯脱ぎたる夫婦 しこしこと目覚めの雨にゆだねおく こんがり焼けてこの安けさを思え ごろりごろり野菜の貰いものに遇う