1983-06-25 六月 月々の句 争点に自分ぼかしのていたらく のぞかれた暮らしここまで来た道で 生きてゆく顔は拒まず会釈して そのときは黙って影を落とし合う 世は末と思いながらのそのかずに 遠い道のり見えてくるそれなりに 月夜をすたすた狐たち侮らず どう見られようしげしげ老いひとり 生きつづくもの惧れをかいくぐり いたわりをそらさない日の花の顔