六月

   争点に自分ぼかしのていたらく


   のぞかれた暮らしここまで来た道で


   生きてゆく顔は拒まず会釈して


   そのときは黙って影を落とし合う


   世は末と思いながらのそのかずに


   遠い道のり見えてくるそれなりに


   月夜をすたすた狐たち侮らず


   どう見られようしげしげ老いひとり


   生きつづくもの惧れをかいくぐり


   いたわりをそらさない日の花の顔