1983-05-25 五月 月々の句 物欲しげにも見られてのほんのけり うとましく聞き手いつしか乗ぜられ 憂さ消しに喋り納めし人も辞し したたかな子役わが身を裏返す さからわず老いに縋った夜を結ぶ 果てあればこそと思いのしずむ日も いくつかの時代語生まれやせっぽち 一笑に付す気位が邪魔をする でき過ぎた割りに届かぬ身のしまり 少し汗ばむ出合いとも夢あずけ