十二月

   ガラス戸を透して圧すのさばらせ


   鎮魂歌ものおもう花向き向きに


   工作の塾せぬ午後の影落とし


   見事な裏切り華やかさ従え


   覚めた目をまた閉じ整える自分


   ふと気付く何やら時をはからせて


   やがて立つべき渕なるに今日を持つ


   はしたなきかと今更の齢を加え


   悟りには遠きや暮らし前にする


   休らいの夜とつながる身のゆくえ