十一月

   習性を庇い合わせる先が見え


   もろもろの姿をやつす世の映り


   齢の驕りのほどほどの酔いながら


   尋ねゆく心の寄辺だけ抱いて


   きっと来るその時のめる後つき


   なりふりをかまわぬという気の支え


   何ごともなかったまでの想い持つ


   思惑を超えてく金の別の顔


   唸らせる金のどこかのうめき声


   使い途うそ眠りする金起こし