1981-07-25 七月 月々の句 碁敵の合羽風情のおなぐさみ 吊り下がる紐病み呆けし目を攫う そのうえの狂気の沙汰のくびれ乳 消え残る蛍火だけに克てない喪 みみっちい堅気に懲りた上り口 寄せつけぬ嫌味たっぷり雷鳴す 可笑しくて駄洒落もふまず締めくくり ダメ押しを逸らす藪蚊が飛んでいて はたと膝打つこの間抜けさが先手 しつっこく義理立ての目が這う真昼