1981-03-25 三月 月々の句 老いの美しさをいう毀れよう わかったことはそれなりに待つこころ よくものが見える果てとも思い知り 順々に去るこそばゆい世のうねり 執着のそんな気取りが先に立ち 老夫婦押し押しもなく暮れなずみ ほんとうのあるべき姿まで歩く しのび寄るなにかを覚え落ちもして 生きた風景にまぎれいてゆれうごき いさぎよし胸に描かせはぐれ鳥