二月

   億の字を避けて通れぬ別世界


   世のよごれ光る涙で拭いたまで


   箸運ぶこの恙なさ絵になるか


   どっちも生きてゆくポロポロをのぞかせず


   折角の好餌鴉に啼かれたり


   恰好のわるさ答えるまでもなく


   罪かばいたがって知るや息使い


   頭の体操という救いの手


   他人様のことに気を置くもたれ合い


   いとおしく便意が告げる目を開いて