1980-10-25 十月 月々の句 年ゆえの机辺の塵を拭き残し 居ずまいを正しながらのわが負い目 分別のかくも幼き顔返す さだめとはうすよごれして暮れかかり ただならぬ出会いいじらし目を向けて 人の世話こまめに道が出来てゆく そう言われぐるり取り巻く山の顔 町づくり手作り雨はふと止んで 一介のあきんどなれど句を明かし 急がない旅のここらの握り飯