七月

   濡れたおしぼり一本のおしゃべり


   時折の弱気が愛嬌を添える


   西瓜真っ二つ年寄りも仲間に入れる


   つつましや思い残しの塵を拭く


   一日一善ゆきずりの目をしかと受け


   小競り合い置きかえる座がまだのこり


   笑わせて明るく先を読んでおく


   はしなくも見過ぎた夢かとも思う


   人の世の道草はある息を継ぎ


   みんなついてくれ寝酒ほどよし