二月

   どろどろをかぶる機もなく老いの果て


   濡れ帰るたのしとせしに身をすくめ


   あとやさき悟らせてやる黙ってる


   替え唄の世におかしくもなくまみれ


   愛の鞭覚え戯れ画の重くなる


   まっすぐな路に乾いて思い置く


   狂う凧静かな凧のいずれとも


   冬の雨何かが待たれ消してゆく


   聞いてやるだけの無聊に触れただけ


   腐った男を据え女歩き出す