十二月

   結論の出ぬうち逃げの手を加え


   もんどり打って見せて気がつくうすっぺら


   混迷の見出し筆者も顔を出す


   紛争に年賀の束の重たさよ


   気が抜けて年賀が届くゆきわたり


   根っからの正直でもなし見つめられ


   民情にうすく今度の軽い風邪


   灰色へ全く馬齢重ねたり


   ぬるま湯に庶民とやらでまた漬かり


   逆転の爽やかさよそごとに聞く