八月

   道連れのいつか別れを思いやり


   ほんとうの姿の際にからまって


   寄り添いのほどほど離れゆく雲よ


   ことわりのたしかなさだめ背負いながら


   閉じる目の思いなしただ安けきや


   消されゆく果てはしなくもおもい過ぐ


   愚かにもさがさんとするもうひとつ


   自分の影を拾いながら無に収む


   もろもろの声をしずめてひとつになる


   かかわりのなしとは言わでつき当たり