1978-06-01 六月 月々の句 お互いに宥す気でいて声を待つ 落ちこぼれ実の小さくてはずみきり 数えない齢だが向うから知って 波は打ち返しいま叱咤と聞くか 苦労しに生まれたというひとつ覚え 収まった話に揚がっている花火 けだるさにのめる妖しきひとの眉 子育てのまだ終わらない夏を詠み 思い出し笑いにまぎれわが落日 どす黒さとはほど遠くしてやられ