1977-08-25 八月 月々の句 もみ手してかかる暮らしを思いやり いささかの酔いにまぎれて許す気の 然るべく老いの自由につかまって まっくらな世と決めかねて顔を洗う 子と孫を前にあやまるうろ覚え もろく潰えしと気付く何か数え とどめなく過去となるいまその衒い 身代りのすたすた影もなく消える 気遣いもあってさしもに髭っ面 誰にこたえるまでもなくわが枕