六月

   灰色の名の冠がはまった首


   代案の玉手箱ともなる暗示


   一抹の不安しらけが点となる


   様変わり果たして時と火花する


   来し方のはしたなさ見え口にせず


   間を置くという描写あり居据わった


   ちぐはぐな寿命じじばば目をつぶる


   当落スレスレこちらいまホームラン


   当選へ祈るがごとき目がかこみ


   落選に明鏡止水ただならで